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2012年8月19日 (日)

岡本城 【安房】

岡本城は千葉県南房総市に残る平山城です。

場所:千葉県南房総市富浦町豊岡(地図)
訪問:2012年8月ほか
形態:平山城(海城)
遺構:曲輪・空堀・井戸・石積みなど
指定:国の史跡
駐車:無 ※海水浴場の駐車場を拝借しました
満足:★★★★★★(6.0点)

岡本城は里見氏家臣の岡本氏によって築城されたと伝えられています。岡本氏は元は古河公方の家臣だったみたいなので、安西氏など里見氏の安房入国以前から勢力を持っていた訳ではありませんね。里見家中でも重臣といった立場だったのでしょうか。

6代目当主である里見義弘が没すると、里見内部で世継ぎ問題を発端とした内訌が発生します。岡本城を拠点としていた里見義頼は対立相手である梅王丸を倒し7代目当主を継承すると、義頼はそれまで里見家の本拠だった佐貫城から岡本城に本拠地を改めました。

岡本城は義頼の子・義康の代まで本拠地として使用されますが、義康は1590年以降に本拠を岡本城から館山城に移しました。
理由は諸説あるみたいですが、小田原征伐によって上総・下総の領地を召し上げられ安房一国の減封されたことにより、国境より遠方にあってより安房国の中心に近い館山城に本拠を移動したというのが一番しっくり来るように思われます。


●安房里見氏(特に後期里見氏)は代を重ねるごとに居城が変更されていますね。どこもある程度以上の遺構は残されているので、城跡から里見氏の隆盛を見ていくのも楽しいかも知れません。
・前期里見氏(義実、成義、義道、義豊) → 稲村城
・義堯 → 久留里城
・義弘 → 佐貫城
・義頼 → 岡本城
・義康、忠義 → 館山城

【2013年8月 記事を追加・修正しました】

↓以下、以前の記事です。

1年ぶりの訪問になりますが、国の史跡に認定された影響なのでしょうか、昨年よりも気持ち手入れが行き届いていて散策しやすくなった様に感じました。

今回の目標は「枡ヶ池」。昨年の撮影動画を見直してみると本当にすぐ傍まで近づきながら、ちょっと迷って引き返したことがわかります。あと5歩も前進すれば池に気づけた筈なのに・・。


岡本城動画

■ニコニコ動画版はこちら
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18649209

興味あればぜひ。ご意見・ご要望あればコメント入れてください。今後の参考にさせていただきます。

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※記事は2013年8月に修正しました。

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↑岡本城の大まかな概略図。

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↑【外観】
海岸から見た岡本城。


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↑【本郭】
入口からは想像つきませんが、一応は公園としての機能を持たせていたみたいです。2011年までは廃な雰囲気ながらも便所がありましたが、2012年には消滅してしまっていました。
国の史跡にも指定されたことだし、設置し直すとかなのかな?


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↑【本郭の北に伸びる細尾根】
本郭に設置されている城址碑の裏側には尾根道が延びていて、もうちょっと奥まで散策することが可能です。
途中には物見台と思われる岩場がありますが、その周囲は景観を遮る樹木が少ないので、湾をパノラマで楽しむことができますよ。

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↑【物見台から湾を望む】
ということで物見台からのパノラマです。正面に見える半島は「大房岬」。幕末は台場、戦時中は要塞となっていたので数々の遺構が残されている場所です。
岡本城が里見氏の本拠だった頃には、ここからは湾を一望して壮大な安房水軍を確認できたのかもしれませんね。

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↑【本郭と聖山を分かつ堀切】
岩盤を削って作成したと思われる見事な堀切です。傾斜が急なので足元に注意。

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↑【聖山】
聖山にも曲輪が続いていたのですが、現在は枇杷畑&農道による改変で、いまいち旧状がハッキリしません。農道の現状を見る限り、かなり大胆に削られてしまったような・・・。
聖山には義弘の死後、世継ぎ問題の内訌で義頼に敗れた梅王丸(義重)が幽閉されていました。気になる事例ではあるのですが、ただ、聖山のどのあたりに幽閉されていたのか、今では皆目見当もつきません。

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↑【枡ヶ池】
溜池の役割を果たしていたと思われる枡ヶ池。ちょっと畑の中に入らなければいけないので、初回訪問時(写真左)は直前まで到達しながら、諦めて引き返してしまっていました。よく見ると奥に見えていたのにね。
造海(百首)城にも似たような水溜がありましたが、岩盤の露出が多い岩山にひっそり残るこの池は一種独特な雰囲気を醸し出しています。そのためかよく判りませんが、この枡ヶ池にはいろいろとよからぬ噂も残されているみたいです。そういった話が好きな方は、ちょっと調べてみてください。ほら、このサイトにもちょっと謂れが掲載されていますし・・・


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↑【やぐら?】
恐らくやぐらなんだと思いますが、房総は戦争史跡も多いので、もしかしたら防空壕かもしれません。

※やぐらとは鎌倉~室町期に作成された横穴式の墳墓のことです。伊豆半島・鎌倉・三浦半島・房総半島あたりに分布していて、有名な場所では北条高時が自刃した鎌倉の腹切りやぐらがあります。

海岸の船溜り跡なんかも見てみたいんですけど、海水浴場なんで夏場はちょっと難しいですね。沖ノ島では何とか頑張ってみたんですけど、撮影対象がモロに浜近くなんで、ここでは流石に無理というか度胸無いです。
宮本城や滝田城は未訪問なんで、冬場にきてまとめてチェックしてみようかな。

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